MENU
お知らせ内容をここに入力できます。詳しくはこちら

漫画【ヴィンランド・サガ】アシェラッドがかっこいい理由を徹底考察!

アシェラッド『vinlandsaga』askeladd
  • URLをコピーしました!

アシェラッドがかっこいい――そう感じた人は、きっと彼の終盤の言動や行動に胸を打たれたのではないでしょうか。

漫画『ヴィンランド・サガ』に登場するアシェラッドは、単なる”主要キャラクターの一人”という言葉では語り尽くせない魅力を持っています。

アーサー王伝説に繋がる血筋や、主人公トルフィンやビョルンとの奇妙な絆、そして何より過去に背負った孤独と葛藤が、彼の人物像に深みを与えています。

作中では、デーン人を嫌いながらもその中で生き抜き、時に裏切り者として、時に戦略家として、誰よりも冷静に、そして熱く行動する姿が描かれています。

ウェールズという祖国への想いを胸に秘め、やがて彼はこの物語の大きな転換点である「王殺し」へと踏み込んでいきます・・・

彼のその最後は、『ヴィンランド・サガ』全体の流れを変える大きな出来事であり、まさに“かっこいい”という言葉では語り尽くせない生き様を見せてくれました。

この記事では、アシェラッドのかっこよさの本質を、彼の過去や思想、さらには歴史的背景も含めて深掘りしていきます。

なぜ彼がここまで印象に残るキャラクターになったのか、その理由を一緒に紐解いていきましょう!

この記事でわかること
  • アシェラッドがかっこいいと言われる理由と行動の背景
  • アシェラッドの過去や出生と彼の思想との関係
  • アシェラッドとトルフィンをはじめとする周囲の人間関係
  • ウェールズやアーサー王伝説との関わり
目次

漫画『ヴィンランドサガ』アシェラッドがかっこいい理由

アシェラッドとは

アシェラッド漫画「ヴィンランドサガ」より

アシェラッドは、漫画『ヴィンランド・サガ』に登場する傭兵団「アシェラッド兵団」の頭領であり、物語序盤において重要な役割を担うキャラクターです。

物語の主人公・トルフィンにとっては、父・トールズを策略で討った張本人でもあり、この出来事をきっかけにトルフィンの復讐劇が始まります。

すなわち、この物語のきっかけを作った人物です

作中の年齢は本人の口から「悪党の中で四十余年」と言っていることから40代半ばから50代前半くらいだと思います。

作中では自身の戦闘力の高さはもちろんありますが、それ以上に冷静かつ狡猾な戦術家として描かれ、どちらかといえば裏で謀略をおこなう姿が多く感じます。

物語が進むとイングランドの若き王子クヌートの護衛役を務めることになり、当初は王子を政治的な駒としか見ていないように見えますが、王子が真の「王」として変化するのを見て、大きく影響されました。

彼の物語における最も印象的な場面は、「王殺し」「自己犠牲の決断」です。

何故常に冷静で、自分の利益にならないようなことを避けてきた彼がこのような行動をとったのか?

下からはそのあたりも含め超詳しく漫画『ヴィンランド・サガ』で最もかっこいい男、アシェラッドというキャラを解説していきます!

アシェラッドについて詳しく解説!

アシェラッドとトルフィンの関係性

アシェラッドの頭突き

アシェラッドと主人公・トルフィンの関係性は、単なる敵対関係ではなく、深い因縁と心理的な複雑さを伴っています。

前述したとおり物語の冒頭でアシェラッドはトルフィンの父であるトールズを策略で殺害します。これによりトルフィンは復讐を誓い、アシェラッドの部隊に自ら身を置く形で行動を共にするようになります。

一見すると、これは“仇に従う”という矛盾した行動ですが、そこにトルフィンの未熟さと、アシェラッドの計算高さが現れているように思います。

時間が経つにつれ、トルフィンは身をもってアシェラッドから戦場での生き方や戦い方を学んでいきます。言い換えれば、彼にとってアシェラッドは“父の仇”であると同時に、“生きるための師”でもあったのですね。

しかし、アシェラッドは決してトルフィンを本当の意味で弟子として育てたわけではありません。

彼の態度はあくまで利用する側にあり、必要なときだけトルフィンを戦力として扱っていました。一方で、トルフィンが持つ執念や激情にどこか自分を重ねていた節も見られるように思います。

結果的に、両者の関係は“利用と復讐”を基盤としながらも、父子にも似た複雑な絆を形成していきました。

この関係性に惹かれるのは、彼らの間にある感情の矛盾や葛藤がリアルに描かれているからだと僕は思います。

ちなみに、トルフィンからは「ハゲ」呼ばわりされます。作中何度か若い頃を描かれていますが、確かに額がどんどん広く・・・ゲフンゲフン

アシェラッドの過去に隠された真実

若い頃のアシェラッド

アシェラッドの過去は、彼の思想や行動原理を理解する上で極めて重要です。

彼はウェールズ人の母とデーン人の父の間に生まれた混血であり、その出自は自身の作り上げた傭兵団「アシェラッド兵団」へも隠し続けました。

理由としてはデーン人の血を利用して、表向きはヴァイキングの一員として冷酷に振る舞いながらも、心の奥底では自らのルーツであるウェールズに強い忠誠心を抱いるからだと思います。

詳しくは後述しますが、アシェラッドは過去ケルト人を追いやったアングロサクソン人、デーン人・・・というかヴァイキングを心底嫌っています。

実際、作中でもアシェラッドはウェールズ地方内にある小国の一つ、ブリケイニオグの使者アッサーに「俺はデーン人がきらいだ」と発言しています。

作中で彼が人前で軽口を叩きながらも、背後ではウェールズの国家や民族の未来を真剣に考えている描写は、まさに内面にある裏表の現れです。これは策略家というより、理想と現実の狭間で生きる男の苦悩でしょう。

アシェラッドが時に一般人にすら容赦なく冷酷な手段を選ぶのは、このような複雑な過去が影響しているように思います。

アシェラッドがデーン人を嫌う理由

アシェラッドがデーン人を嫌う理由

アシェラッドがデーン人を嫌う理由は、ユトランド(現在でいうデンマークとドイツの北部地域を有する半島)出身の父親ウォラフがウェールズ(イギリス、グレートブリテン島の南西部の地域)沿岸を略奪した際、自身が慕う母親リディアを愛妾として攫ったことがきっかけです。

アシェラッドにはデーン人の粗暴さが許せなかったのでしょう。実際、作中では彼が部下であるデーン人を巧みに操りつつも、決して信じているような描写がないのは、深い嫌悪が根底にある証拠だと思います。

また作中デーン人のことを『単純(バカ)で、不潔で、自分(テメエ)の欲望以外にゃなにもねぇクソども』とも言っており、心底嫌っているのがわかります。

ですがアシェラッド自身もデーン人を利用しているとはいえ、彼らと同じような行為をしているわけで・・・何とも言えないよなぁ・・・。

アシェラッドの「灰まみれ」の意味

そんなクソみたいな父親に孕まされた母から生まれた彼は名前すら付けられず、物心がつく頃には鍛冶場で働き、その際に周りから付けられたあだ名が『アシェラッド(灰まみれ)』です。

作中では主にこの名前で通しており、その名前の由来に気付いたのはデンマーク王スヴェンのみでした。

スペルで書くと「Askeladd」、これで『灰まみれ』とは訳されず、いろいろ調べてみましたが、たぶん「Askeladden(アスケラデン、アスケラッデン)」と呼ばれるノルウェー民話の主人公少年の名前から取られていると思います。

その物語の少年の名前の意味は「灰坊や」です。

↑日本語に訳して読んでくださいな

アシェラッドとウェールズの関係

作中アシェラッドが最も強くこだわっていたのは「ウェールズの独立を守ること」。

アシェラッドにとってウェールズは本当の故郷であり、母リディアのその血筋、後述する後の世には『アーサー王』として知られている「アルトリウス」の血筋を通して彼はブリテン島の古い誇りや伝統を受け継いでいます。

このため、彼の内面には「ブリテン人としての誇り」があり、「デーン人としての立場」の”アシェラッド”という存在は仮初です。

物語中でアシェラッドが初めてウェールズの地を踏んだのは14歳の時です。

この時はすでに病気の母は死の淵にあり、策略を巡らせて父ウォラフを殺し、その権力を手に入れて艦隊を引き連れて帰郷しました。

この時、どういう経緯かは描かれていませんが、ウェールズ内の国家の一つ「モルガンクーグ」の将軍グラティアヌスと会い、ウェールズとの関係を築きました。

そして母の死後、ウェールズに埋葬したようです。

またアシェラッドはウェールズのことを「土地は貧しくても民心は誇り高い」と評しており、心から愛しているのが伺えます。

余談ですが作中では、モルガンクーグの隣国である「ブリケイニオグ」王家の関係者アッサーとのやりとり内で、母親リディアが「白き女神(グウェンフィバル)の生まれ変わり」として知れ渡っていたようなので、母親はアルトリウスの血筋としてかなり有名だったと思われます。

アシェラッドの本当の名前は?

アシェラッドの本当の名前は「ルキウス・アルトリウス・カストゥス」です。この名はアシェラッドの母リディアが与えた名前です。

アシェラッド自身、作中では「ウォラフの子アシェラッド」で通していますが、後述する「王殺し」の際に本名として最初で最後の名乗りをあげました。

前述したとおり、アシェラッドは本作の500年前にサクソン人の軍勢を跳ね除け、ブリタニアの平和を守ったアルトリウス公の末裔である母リディアから生まれた為、アーサー王の血を引く王族であります。

なので作中乱心の演技時に自身を「ブリタニア王」と名乗っております。

この名前はアーサー王伝説のモデルとなった人物と同名であり、母が「いつかはるか西の彼方から万軍を従えて蛮族を誅し、この世を平定してくれることを願った」と作中語っていることから、アシェラッドにその願いを託し、同名を名付けたのかもしれません。

切ねぇなぁ・・・

アシェラッドの死とその意味

アシェラッドの最期は、作中の一つの時代と共に、主人公トルフィン少年編の幕引きでもあります。

作中一見すると、いきなりブチ切れているし、突発的で無謀に見えるかもしれません。

しかし実際は冷静に状況を分析、「クヌートを王にすること」「ウェールズを守る」という二つの目的を達成させるための演技でもありました。

彼は血迷ったふりを装い、自らがスヴェン王を手にかけ、“裏切り者”の役を買うことで、ウェールズへの侵攻を避けるよう仕向けたのです。

アシェラッドは、ただの戦士としてではなく、信念を貫いた“戦略家”としての最期でもありました。彼は決して感情的に暴走したわけではなく、冷静に状況を読み切った上で、最善と信じる手を打ったのです。

でもまあスヴェン王に「奴隷の子」というアシェラッドにとっての禁句を言われ、「狂気」と言われているトルフィンすら怖がらせるほどブチ切れてたから、作中でも言っていたけど溜め込んだストレス発散出来て「スカッと」もしたんでしょうね。

この「王殺し」により、彼は表舞台から消えることになります。

そしてトルフィンにとってはアシェラッドの死が“復讐の終わり”を意味しており、今後のストーリーに大きな影響を与えることになります。

ここのシーンは全編本気でかっこいいと思ったなー

こうして物語の第二幕へとつながっていきます。

名誉でも権力でもなく、“誰にも称賛されない犠牲”を選んだ彼の生き様は、多くの読者に深い印象を与えたと思います。

ヴィンランドサガ アシェラッドの魅力考察

アシェラッドの知力

アシェラッドは、卓越した知力を武器に戦乱の時代を生き抜いた人物です。

彼は単なる知識量にとどまらず、状況判断や交渉術、心理戦の巧みさにまで及びます。

力ではなく頭脳で局面を切り開く姿こそ本領だと思います。

アシェラッドは敵の性格や行動、考えを読み取り、そこを裏手にとるような戦略を特に好みます。部隊同士が戦っているところに横やり入れるようなやり方とか。

クヌート覚醒後はその知略を存分に発揮し、可能な限り直接的な武力衝突を避け、あえて敵を翻弄し、内部崩壊を誘うような策を選んでました。

こうした立ち回りは、単なる用兵家ではなく、相手の心理を見抜く観察眼を持つ戦略家の証です。

また彼は歴史にも詳しく、作中の500年以上前の古代ケルト人とかブリトン人の話、またサクソン人の侵略なども知っており、かなりの勉強家でもあります。

アシェラッドの実力

アシェラッドの実力は、知略と戦術だけでなく、その肉体的な強さにも裏打ちされています。

一見すると細身で、トルケルのような怪力自慢の戦士と比べれば迫力に欠けるように見えますが、実際の彼は驚くほどの膂力と持久力を備えていました。

戦場では重い剣を片手で自在に振るい、連戦が続いても息切れを見せない体力を誇り、敏捷さにも優れ、敵の攻撃を紙一重で回避しながら間合いを詰め、致命打を繰り出すその動きは熟練の剣士そのものです。

また、剣技は正確かつ無駄がなく、素早い連撃と鋭い突きで相手を翻弄します。

作中でも手練れ相手に「たった50人の包囲を抜けられんとはな…」とか言っており、相当の力量を持っているのがわかります。

また一撃で兜ごと身体を縦に一刀両断したり、たぶん鋼製とはいえ、片手剣で相手の剣を綺麗に両断したり、首のみならず顔面を真横に切断したりと・・・実際とんでもない実力をもっています。

トルフィンとの決闘時に立ち会った最強の男トルケルにも「これほどの手練れ同士の決闘はそうそう拝めるもんじゃない」と言わしめているので、相当な実力者で間違いありません。

作者の幸村誠さんの画力もあってか、アシェラッドの戦闘シーンは全部カッコいいんです!たぶん幸村さんもお気に入りのキャラなんだろうなー。

アシェラッドとビョルンの絆

アシェラッドとビョルンの関係は、仲間という言葉だけでは語りきれない独特の信頼関係で結ばれていました。

ビョルンは作中を通じてアシェラッドの側に常に付き従い、命令には一切の疑問を挟まず従順に動いています。その姿勢からは、単なる部下以上の忠誠心がうかがえます。

また、アシェラッドも他の部下たちとは異なる接し方でビョルンを扱っており、彼を明確に信頼していました

前述したとおりアシェラッド本人はヴァイキングが嫌いと言っているので、「使える奴」程度なのかもしれませんが・・・

「アシェラッド兵団」の崩壊時も、アシェラッド直々にトルフィンとビョルンの二人だけにクヌートを護衛しながら逃げるよう指示しています。

ただビョルンが死を目前にしてアシェラッドに「友達になりたかった」と願い出る場面でアシェラッドは「ああビョルン・・・お前は俺のたった一人の友達だ」と言っているから、彼だけは例外なの・・・かな?

アシェラッドはその願いを受け入れたあと、彼をヴァルハラへ送ります。

アシェラッド自身は、他人と深く関わることを避けてきた人物です。その彼が最後にビョルンに対してだけは心を許したようにも見えるシーンであり、個人的にですがアシェラッドがすごく魅力的に感じましたね!

アシェラッドに対する海外の反応

アニメ放映当時はもっとあったんだけど、今調べて出てきたのを数点紹介します!

『アシェラッドはあまりにもよく書かれた悪役なんで、愛さずにはいられない存在だわ。』

『昨日、第1シーズンを見終えたので、どうしても描きたくなったのよ。』

『彼の口元に、背負ってきた重荷から解放された安堵の笑みが浮かんでいた。』

なんか出てくるコメントはほぼ良い奴っぽい印象のものばかり!やっぱ人気あるんだなぁとおもいました!

アシェラッドという男が遺したもの

漫画『ヴィンランド・サガ』におけるアシェラッドは、なんだかんだ言って主人公トルフィンを導くメンター、賢者みたいな存在です。

それは彼の死後も変わらず、大きな転換点にはよく再登場していました。

冷静な戦術家でありながら、前線で剣を振るう実力派の戦士。
誰よりも鋭い知略を持ち、必要なら自分すら切り捨てる覚悟を持った男――それがアシェラッドです。

彼は、自身の出自と運命を静かに受け入れながらも、祖国ウェールズへの想いだけは決して曲げることなく行動し続けました。

表舞台には立たず、誰からも称賛されない形で歴史を動かす姿は、僕に凄く強い印象を残しました。

トルフィン、クヌート、という物語の中心人物の人生に大きな影響を与えたアシェラッドは、なんだかんだ言ってこの『ヴィンランド・サガ』という漫画において最も重要なキャラクターだったなと再び読み終えた今、心底そう思いました。

最終的にトルフィンからは実父トールズ、生き方を教えてくれたレイフと並んで『父親』と思われているシーンがあるので、いろいろあったけど感謝はされているようです。

読者というか僕には物語をただ盛り上げるだけでなく、「信念を持って生きること」の重みを静かに教えてくれた感じですね。

どこまでも冷静に、時に非情に、でもいろいろとズレているけど確かに“優しさ”を抱えた彼の生き様。それは、物語の中で消えたあとも、トルフィンやクヌートの心に残り続けたのも理解できます。

アシェラッドがかっこいいと言われる理由まとめ

  • トルフィンの人生を動かす物語の起点となる存在
  • 自身の出自を隠して二重の立場で生き抜いた
  • 冷酷で非情な判断力を持つ戦略家
  • 歴史と戦術に精通した高度な教養人
  • クヌートの成長を見届けた静かな導き手
  • トールズを討った仇でありながら師のような存在
  • 母と祖国への忠誠を生涯貫いた信念の持ち主
  • 名誉や称賛を求めず自己犠牲を選んだ
  • 王殺しという大きな決断で歴史の流れを変えた
  • 剣技に優れた実力派の剣士
  • 心から信頼を置いた唯一の友がビョルン
  • 民族間の憎しみを越えて己の正義を貫いた
  • アルトリウスの名を継ぐ王族の末裔という血筋
  • 自らの死でその後のトルフィンを導く
  • 海外ファンからも絶賛されるキャラクター性
アシェラッド『vinlandsaga』askeladd

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次